| ●オルソケラトロジーによる近視進行抑制、資格試験 |
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患者さんからも多く質問されますが、ある眼科雑誌からの原稿依頼に対してお答
えした私の考えを今回はお伝えしたいと思います。
1) オルソケラトロジー・レンズの処方可能年齢をどのように考えますか?
オルソケラトロジーの近視進行抑制効果が謳われているなか,学童に対する処方
も行われております.myopic controlや学童に対する処方についてもコメントが
あればお願いします.
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ハードコンタクトレンズを安全に扱える年齢から適応と考えております。
しかし、小学生ですとご両親が治療をさせたくても、子供さんご本人が積極的で
ない場合も少なくありませんので、ご両親の協力をどこまでお願いできるかどう
かも大切だと思います。
近視進行抑制効果については海外での報告や、表に示す私が治療を行った患者さ
んでの経過観察結果でもやはり近視進行抑制効果は強いと考えております。
(本年8月、シンガポールでの国際近視学会にて発表)
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| ●オルソケラトロジー治療後の屈折変化 |
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オルソケラトロジー治療後の屈折変化(近視進行があるかどうかを数値で示したものです)
治療開始時平均年齢11歳、治療前平均等価球面値−4.8ジオプター、平均観察期間
3年7ヶ月の20例40眼。
治療開始6ヶ月後と最終観察時で屈折値の有意な変化は認められず、近視の進行は認められなかった。 |
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治療前 |
6ヵ月後 |
最終 |
−4.8 |
−0.4 |
−0.4 |
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| ジオプター: |
屈折力を示す数値で、マイナスが近視を表します。
このマイナスの数値が大きければ近視が強くなります。
治療前の−4.8ジオプターというのは、目の前約20センチまで
物を近づけないとはっきり見えない位の近視で、大概は0.1以下の裸眼視力です。
裸眼視力の平均は、6ヶ月後、最終時ともに平均1.0で、
視力の悪化は認められません。 |
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しかし、ハードコンタクトレンズの不適切な扱いによる合併症の可能性は当然起こりえますので、
学童に対する処方は家族環境を含めて考慮が必要だと思います。 |
| ●資格試験のための処方をどう考えますか? |
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2) 資格試験のための処方をどう考えますか?また,自動車,バイクを運転
する患者さんへの処方にどう対処しますか?
資格試験(警察官,消防士,パイロット,客室乗務員,競馬・競艇 選手などの
ための処方をどうお考えになりますか?
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原則認めて良いと考えております。
と言いますのも、適切な処方をすれば十分に良い裸眼視力が得られる治療であり、
私自身もオルソケラトロジーをしておりますが、最近5年間は顕微鏡手術を含めて
裸眼で仕事を行っております。
むしろドライアイも自覚的に楽になり、眼精疲労も軽減しております。
当然、各資格によって求められる視機能レベルに違いがあるかと思いますので、
その点に関しては各資格に応じて制限を設ければ宜しいのではないでしょうか?
自動車等の運転資格についても、認めて差し支えないと考えます。
裸眼視力が不足しているのを自動車免許試験当日だけ使い捨てソフトコンタクトレンズを使用して
視力検査を受けている人も少なくないと聞きますし、結局個人のモラルの問題だと思います。
仮に制限したとしても、視力試験の時に全員の角膜トポグラフィーを取ることは事実上不可能でしょうし
(この検査で角膜に近視治療をしているかどうかがある程度判断できます)、
自己申告に頼らざるを得ないでしょうから、やはり個人のモラルの問題だと思います。
自動車運転免許証に「眼鏡使用」制限が付いていても、
自分で「見えているから」と言って裸眼で運転している人(もちろん安全面から良くないことです)
に対応できないのと同じことではないかと思います。
もちろん、患者さんには「オルソケラトロジーは治療レンズの使用状況によって
は裸眼視力が変動する可能性があり、裸眼視力の調子が良くないときはメガネ等
を使用する必要がある。」という点をきちんと理解をしていただく必要があります。
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